★自分に生まれてくるという「奇跡」

  • 2023年4月5日
  • 2023年4月11日
  • ブログ
  • 48回
  • 0件

私事になるが20年数ほど前、私は病気と闘っていた。厄介な「鬱」という病気だ。来る日も来る日も「死ぬこと」ばかりを考えていた。どうしたら「楽に」死ねるか?どうしたら「きれいに」死ねるか、そんなことばかりを考えて悶々と過ごしていた。会社からの帰りに、電車の線路に何度飛び込もうと思ったことか。うつ病患者は、自分が「鬱」であるということに最初は気づかないものだ。すべての責任が自分にあると思い込み、抑うつ感や焦燥感に苛まれる。「思考」というものが纏まらなくなるので、まるで「痴呆症」に罹ったような気分になる。アルコールに頼るのもこの病気のひとつの症状だ。酒の摂取量は日増しに増えていった。そしてある日、自分が「うつ病」であることを知るのである。そんなときに主治医には救われたと思っている。主治医は私に日記をつけるとことを勧めてくれた。必要に迫られてその当時作ったソフトが「エクセル日記」(Excel Diary)だった。こちら

私は入院・投薬による治療を開始した。また当時飼っていた猫にはずいぶんと癒やされた。だがその猫が死んでしまうという残酷な現実が鬱に拍車をかけることになった。今考えても壮絶な闘病生活であった。

あれからずいぶん経って今、病気が発症することはなくなったが、時々当時のことがフラッシュバックして悪夢に悩まされたりする。

そんな私が前向きに物事を考えはじめるようになれた切っ掛けについてお話したい。

ふとしたことから私は、自分が自分に生まれたことこそが最大の「奇跡」だと思うようになった。さらにその「奇跡」は、他の数々の「奇跡」の集合体のようなものではないかと思った。まず人間という「種」に生まれたということ。もしかしたらネズミに生まれついていたかもしれないし犬や猫に生まれていたかもしれない、いいやゴキブリや微生物に生まれていたっておかしくはないはずだ。なのに私やあなたは、幸運にも知性を持った「人間」に生まれることができた。これはどのような確率よりも奇跡的なことなのではないのか?同じことを考えている人が他にもいるに違いないと思いネットで調べてみたら、やっぱり出ていた。人間に生まれてくる確率は何と50~80兆分の一だそうである。更には私の場合「日本」という国に生まれることができた。これもかなり「運の良い」方ではないかと思うし、またさらに言えば、現代日本に生まれたということ(100年前の日本を考えてほしい、どれほど抑圧された世界だったか)、これが重要だ。なぜなら現代でも決して「幸せにはなれない(例えば自由のない)」国が地球上には結構あるのだから。そもそも自分が「地球」上で生まれることができたというのも考えてみれば天文学的な確率のことであるはずだ。そう考えていくと自分の人生の時間はけっしておろそかにはできないと、そんなふうに思えてくるのだ。私は今、一日のうちに何度も、例えば美味しい料理や酒に出会ったときや、美しい音楽を聴くたびに、私がそのように楽しめること自体が「奇跡」なのだと自分に言い聞かせながら過ごしている。

depesion
NO IMAGE